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これは氷の惑星アースと金の惑星ガイアの物語・・・。
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どたどたと陸地を突っ走ってく4つの鳥がそこにはいた。
それは・・・チョコボという鳥。


「この調子で行けば10分ぐらいでギザマルークの洞窟だな」
貴族のような格好をしている少年・・ジタンは言った。
「それにしても・・こいつはすごいな・・」
エルフの少女・・フレアは驚いたかのように改めてチョコボを見る。
それは 見たこともないかのように・・。
「知らないのか?チョコボのこと」
「ああ・・まぁ・・」
と 困惑するフレア。
(まぁ・・私のところでは雷鳥とかパルとかいるからなんともいえないけど・・)

「チョコボは、嘴で穴を掘ったり 人間の言葉を理解する力があるんだ。その代わり飛べないけど・・」
「へぇ・・」
そうフレアは言い、今乗っているチョコボの頭を撫でた。

 その刹那。
『・・大丈夫なのか?』
低く、男のような声がフレアの頭に響く。
『・・私が代わりにお前の身体を使っても良いが-』
まだだ・・・まだ私は・・・。
『しかしお前ももはやこの霧のせいで限界ではないのか?』
その通りだ。 でも今、ここでお前に変わったら・・ジタンたちは・・。
『人間達なぞ 当てにしなくても、お前は強いのではなかったのか-』
「うるさい!!!!」
つい、怒鳴り声を上げてしまったフレア。
その怒鳴り声で後ろを振り返りフレアを見る3人。
「あ・・・・ごめん・・・・・」
頭の先まで真っ赤になるフレア。
(は・・恥ずかしい・・)
男の微笑する声が聞こえてきた。
『・・ふふ・・それでは観戦しているとするか・・。お前が思うぐらいにあの人間達は強いのか否かを、な』
そうして男の気配はなくなったのである。

「・・どうしたんだ・・フレア・・」
「いきなり声を上げてビックリしたではないか・・」
「いや・・その・・・」
もうどうする事もできないといった状態だったが。
「ジタン!!あれ!」
そう言ってビビが指をさす方向には 一つの洞窟があった。

ギザマルークの洞窟。
通常ならば水が滴る涼しげな場所なのだが・・・今となっては血が滲む戦場と化している。

「おい! 大丈夫か!?」
そう言って入り口にいた瀕死のブルメシア兵へジタンは声をかける。
「お、お前は、あの黒魔道士達の仲間ではないな・・」
そう言って綺麗な音を奏でるものを懐から探しだし、それをジタンに渡す。
「こ、このベルを持って王国まで行ってくれ・・・黒魔道士の奴らは俺達のベルを奪っていった・・。
奴らに気をつけて王宮にいる王をお守りしてく・・・-」
そう言って力を尽きた。

そう・・・目の前で死んでしまったのだ。

しかし・・・。
「こんなところで感情的になっている場合ではない・・!一刻も早く ブルメシア国まで行かなければ・・!」
そういって前に進むが。
一つの扉があった。
「くそっ・・!開かない!!」
そう言ってジタンが扉を蹴り上げた時だった。
きぃぃぃん という共鳴音が洞窟内に鳴り響いた。
そして扉は開いたのである。
「・・ほう・・。このベルが扉の鍵となっている訳だな?」
粉々に崩れてしまったベルを見つめながら言うフレア。
「そうらしいな・・」
そう呟いて扉をくぐった時だった。

だが一人のブルメシア兵が黒魔道士に倒されている・・・!!!

「な・・・」
「お前達 ここから進めないようにしてやるでおじゃる!」
壁から現れたのは双子のソーンとゾーンだった。
「それいけ!黒魔道士達!!」
そう言うと、駆けて来たのは数体の人形達。
「キル!!キル!!」
そう言って人形達は雷の魔法やら氷の魔法やら唱えては、ジタンたちに襲い掛かったのである。
しかし、魔法使い達を相手にしてきたジタンたちには雑魚そのもの。
魔力を弾き飛ばせ!アルスター!
「竜剣!!」
ファイラ!!」
「マンイータ!!」

何とか全てを倒すが、ソーンとゾーンはいつの間にか姿を消していた。
ただ・・一言もらしつつだが・・。
「うひょ~ 凶暴な奴らでごじゃる~!!」
「逃げるでおじゃるよ~!!」

そうして、ジタンがよく目をこしらえて黒魔道士の懐を覗いてみると
キラリと光るベルが一つ。
「これで二つ目・・!」

そして中央の扉を開いた広場には大きな大きなベルがどしりと落ちていた。

「な・・なんだこのでかいベルは・・」
「あなたーっ! あなたーっ!」
そう言って叫びつづけるモーグリが一匹。
外見からして、メスのようである。
「どうしたんだ?」
「あ、あたいの・・モグミの・・主人が、この大きなベルの中に入って・・・出られなくなったんです! クポ~~~~~~~~~ッ!!」
そう言って何故かビビに抱きつくモグミ。
困惑するビビに対し、フライヤはというと。
「可哀想じゃの、助けてやろうではないか?」
「だけど、このでっかいベル、普通の力じゃ持ち上がんなさそうだぜ?」
「困ったのう・・・」
「そんなぁ~~~~~~~~、ん?」

モグミは突然ビビの懐を嗅ぎ始める。

「あ・・あの・・・・」
もっと困惑するビビ。
「あっ! あっ!あの、あの、あの、あの、あの、もしかして、もしかして、もしかしてクポの実を持っていらっしゃらない?」
「え・・?うん・・・もってるよ・・・」
「あの、あの、あの、あの、それ、頂けないかしら?」
「うん・・あげる」
ビビはそれをモグミに手渡すと、いきなり大声で叫んだ。
「ありがとう~~~~~~~~ッ!!あなた! あなたの大好物のクポの実よぉ~~~~~ッ!!
誰にも持ち上げることの出来なかった巨大なベルをどーんと跳ね除け、中からオスのモーグリが飛び出してきた。
「クポの実、大好きクポぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
そう言って洞窟の入り口へと駆けて行ってしまったのである。
「「「・・・・」」」
全員その光景に・・白けてしまった。
「と、とにかく、ありがとうございました。これをどうぞ・・」
そう言ってビビに渡したのは一つのベル。
「あなたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!置いていかないでクポぉぉぉぉぉ!!」
そう言ってオスのモーグリを追いかけていってしまったモグミ。
「・・大丈夫かな? あの新婚夫婦・・・」

------

奥の方へと行くとまたもや扉がふさがっていた。
「これで・・3つ目・・」
そう言って扉を開けると、またもや瀕死のブルメシア兵が・・。
「フライヤさん・・・ 気をつけてください・・・ギザマルーク様が変なふたり組に操られ・・。荒れ狂われて・・・-」
「お・・おい・・・」
そうブルメシア兵がいった言葉は最後の言葉だったようだ・・。

ごごご・・・と音がした。
そんな音がした時4人の目の前にいたのは・・巨大なエイのような竜だった。
巨大なエイのような魔物は荒れ狂っていた。
「ぐぉぉ!」
「ギザマルーク様!落ち着いてくだ-」
「フライヤ!!危ないっ」
体当たりしてくるギザマルークをフレアはフライヤを庇うかのように突き飛ばした。
「もうあの瞳は操られてる証拠だ。誰が何を言ったって全部「敵」なんだよ」
「・・・・」
「覚悟を決めなきゃいけない・・フライヤ」
「・・覚悟などとっくの間についてる!」
フライヤの本気の瞳を見つめ、微笑するフレア。
「じゃあ、後宜しくっ」
「は?」
恥ずかしそうに頭を掻きつつ、口を開く。
「こんな狭い所じゃ、私は不利なんだよ。魔法も獣歌もこんな狭い所じゃ、使えない。寧ろこの空間さえも切ってしまう・・・そしたら大変な事になっちゃうだろ?リーズじゃないけど、私は援護魔法するから宜しくって事!」
「じゃあ、援護宜しく―」
そう言っている間にも吐き出される水魔法ウォータ
水の圧迫感がジタンたちを襲う!
癒しの書よ・・聴き手に華胥の生命を・・・オーラ!
ふわりとした赤の光が眩しいほどに輝いた時、
水の圧迫感・・そして切り傷などを癒していく。
暗雲に迷える光よ、我に集い その力解き放て! サンダラ!
ビビが唱えた魔法に咄嗟に気付いたギザマルークは、ビビに向かって突進していこうとする。
「うわぁ!」
しかし、その突進はジタンによって封じられた。
「今だ!!」
すぅ と一呼吸し一気に駆け抜けていく。
「・・・竜剣!!!!」
一気にギザマルークの懐に入り、竜の力の如く槍で叩きつけた。

------
「・・ギザマルーク様が荒れ狂うとはただ事ではない・・・王が危険じゃ!!」
そして洞窟の出口に出たとき、そこには水の都が見えていた。
霞んで、淀んでいる都は・・・ただ単に雨が降っていた。

 

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