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これは氷の惑星アースと金の惑星ガイアの物語・・・。
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「これがその洞窟ですかぁ・・」そう言ってリーズは顔を上げる。

氷の洞窟。
凍てつく寒さの中、生き残っている動植物はあまりいないといわれており、滴る水さえも凍りつくといわれている。

「・・・氷の洞窟??」そういったガーネット。
その言葉に頷くジタン。
「その洞窟から”霧”の上に出る事が出来るかもしれないんだ、行ってみよう!」
そう言ったが、震えるガーネットを見、
「怖いか?」
「・・・はい」
「大丈夫ですよ~私がいますし」
と 自信ありげにいうリーズ。
そんなリーズをガーネットはほほえましく見えた。
「・・・やけに自信満々だな・・」
(そんなことない・・むしろ・・・)
ちらりと小さな少女を見つめる。

あれから1日が経っても、彼女は目覚める事無く永遠に眠りつづけていた。
(もう迷って入られない・・・私も『戦う』と言う事を決意しなければ・・・)

------
「・・・わたくし、聞いた事があります。氷に覆われた美しい場所だそうですね」
「ボクもおじいちゃんから話を聞いただけなんだけど・・。ここは”霧”の下から上まで続いてる洞窟なんだって」

入り口を見て口をあけたのは、ガーネットとビビだった。

「素晴らしい! ビビ殿のおじい様は博識ですなっ!”霧”を脱した暁には、是非とも感謝の言葉をお伝えせねば!」
「おじいちゃんからはいろいろ教えてもらったけど。もう死んじゃったんだ・・・」
思い出す・・ビビ。それは初めて「死」を味わった者しか分からない事。

「そ、それは・・・ 知らなかったとはいえ、失礼致した」
「ううん、気にしなくてもいいよ」
「ま、とにかく行ってみるしかねえな・・・」
そう言って氷の洞窟に足を踏み入れた。


想像を遥かに超える寒さと、創造されたいくつもの自然の芸術に
全ての者が圧倒される・・・それが氷の洞窟。

「まぁ、 何て美しいところなのでしょう。噂には聞いていましたが、これほどまでに美しいとは・・・綺麗な花・・ 何て言う名前なのかしら?」
「姫様! 無闇に触ってはなりませんぞ!」
しかし、スタイナーを無視し、氷の花を触ったのはリーズだった。
「これは珍しいですねぇ・・・」
そういってぽきんと花の根を割る。
「お・・おい!!」
「大丈夫ですよ?これはアイスシードといって 高熱を下げる植物ですから」
「どうでもいいけどさ、寒いんだし、早く行こうぜ・・・」
流石に寒くて もうどうでもいい と考えてしまったジタンであった。

 

吹雪く風がどんどん、強くなっており皆の足取りも重くなっていった。

ざくざくざく・・・。

「・・・?」
「なんか眠くなってきてしまった・・・ふあぁ・・」
「ぼ・・僕も・・」
そういってスタイナーとビビは倒れてしまった。

「おっさ~ん!ビビ! 大丈夫・・ じゃないな。ふたりとも何やってんだよ・・ おっさん!寝てる場合じゃねぇだろ! ビビ!!」
そう言って体を揺するが眠りが深いのか、
「・・ちっ、ダメか」
全く起きる気配が無い。
ふと、ガーネットを見る。
「あっ! ガーネットも! ガーネット~? ・・こっちもダメか」

「眠りの風鈴・・・ソーンウィンド」
「?」
唯一仲間の中で、眠っていなかったリーズ。
(確か・・常に風を身体にまとわりついているといってたな・・それのお陰か・・)
「魔法アイテムの一つです。それを1回でも鳴らせば、風に乗って眠りの花粉が飛び散り・・・眠らせる というものです」
「何で俺は寝なかったんだ・・?」
「これは仮説ですが・・多分ジタンさんは眠りの耐性が在ると思うんです。まぁ自分自身のことですのであなた自身で考えてくださいね」
「へぇぇ・・まぁ・・・うん」 と何かキレ気味のリーズに対して引いてしまうジタン。

その時、鈴のような音が聞こえてきた・・。
「! リーズの言っていた風鈴はあれの事か!!」「らしいですねぇ~」
そう言って二人は走っていった。

「チッ、死んでなかったか・・。そのまま眠ってしまえば苦しまずに済んだものを!」
上の方にとんがり帽子を被り、羽を生やした怪しい者がいた。
「何者です!?」
「私の名は 黒のワルツ1号!!」
「変な名前ですね~?」
微笑しながらのほほんと言う少女。
「なんだとっ!小娘が」
馬鹿にされて少々きれぎみな 黒のワルツ1号。
「この吹雪を起こしてるのはお前なんだな?」
「ククク・・ そういう事だ・・」
ちりん と良い音がなったとき、それは現れた。
「氷の巨人、シリオン・・ 出でよ!」

それはまさしく氷だけの巨人。なにやらトドのような姿をしている。
「おおきいですね~?」
「ただ大きいだけじゃないぞ? 行け!シリオン!」
そう言うと、氷の巨人 シリオンから冷たい息吹が吹き出してきた。
それと共に打ち込んでくる黒のワルツ1号。

ブリザド!
「・・!リフレク!
そう言ってリーズは軽々と打ち込んできた魔法を吹き飛ばす。
「ふう・・どうしましょうか?」
「・・?どういうことだ?」
「シリオン・・でしたっけ。あの魔物だけはどうも、氷を吸収してしまうらしいですね」
リーズのリフレクで返したブリザラはシリオンに当たったが、全く効果が無いらしく 寧ろぴんぴんとしていた。「なら狙うのは・・」
「・・・・・・!分かった!」
そう言ってジタンはナイフを振り始めた。 

それを見、詠唱を始める。
(氷といったら火・・しかし、私は火は扱えない・・ ならば!!)
力を占める者よ・・求めあらん! フェイスロード!!
そう言って火の灯火が現れ、シリオン 黒のワルツ1号に襲い掛かる!!
「うわぁ!!なんだこれは!!」
「色です」
そうキッパリ言った。
「いまです!ジタン」
そういわれて咄嗟のうちに 技が出た。
「フリーエナジー!!」
そういって黒のワルツ1号を一刀両断にした。
「ぐ・・・・」

「見境もなく我は願う・・・光と結晶と共に、解き放て リドネリィ・シト!!」
そう言って、光が満ち溢れた。


------

「や~みなさん、無事だったかい?」
「おい、貴様! いったい何が起こったのだ?」
(何とか隠してくれないか・・?あのおっさんまた五月蝿いと思うぜ?)
(同感ですね・・)
ジタンの目と、リーズの目でやり取りをする。
「いや、大した事なかったよ。なぁ!リーズ」
「そうですね~なんともありませんでしたよ?」
「貴様ら、何か隠してるだろう?」
「・・・何もなかったって言ってるだろ?」
「・・貴様、ひょっとして姫様に何かしたのではあるまいな?」
「おいおい、おっさん勘弁してくれよ・・」
困り果てるジタン。
それを見て、ガーネットが言う。
「スタイナー、何もないと言ってるんです。ジタンに失礼ではないかしら?」
「くっ・・ わかりました。」
「まあ、皆さん無事で何よりです。先を急ぎましょうか。」


そう言って直ぐそこに見える出口へと急いで歩いていった。

(久しぶりに戦いましたが・・あれは作り物ですねぇ。何とかしてフレアを目覚めさせないと・・・)
と考えながらも もはやあまり戦いたくない と思い、ちらりといまだに眠っているフレアを見たのであった。
 

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