「暇だなぁ・・」
そう言って紅の髪を持つ少女は机の上でゴロゴロとしていた。
少女が住んでいる世界 アースは今日も平和。
でもやはり「時の旅人」の血が騒ぐのかとっても暇そうで。
「あーあ・・・どこでもいいから冒険しに行きたいなぁ・・・でもリズが―」
「私が何ですか?」
そう言ってきたのは翠色の髪を持つ少女だった。
しかし、それは光に反射してとてもまばゆい感じである。
(まさかごろ寝をして「旅がしたい・・」と唸っていた所は・・聞いていない・・よね?)
そんな動揺を隠せない紅の髪を持つ少女をよそに話をし始めるリーズ。
「まぁそれはいいとして、フレア。これを見に行きましょう!」
と言って ばっ と広げた1枚のチラシ。
そこにはこう書かれていた。
アレクサンドリアで大人気の芝居『君の小鳥になりたい』を上演します!
「月日は・・・って 明日じゃん!?」
「はい。明日ですけど?」
「う・・私こういうもの好きじゃ-」
その言葉を遮り。
「旅したいとわがまま言っていた人・・誰ですかね?」
「う・・・(き・・聞いていたのか)」
「せっかく・・人がついに手に入れたものを・・すぐにぽいぽいと捨てるのですね?」
「・・・わかった・・行くから・・だから殺さないで・・・」
半場脅しなのか、それとも本気なのかは知らないが。
小さなナイフで脅すリーズ。
・・恐喝ですか?
「よろしい。ではすぐさま行かないと間に合いませんから 直ぐに仕度してくださいね フレア」
そう言って小さなナイフをしまった。
そんな彼女を見つめていたフレアは思う。
(・・どこにあったんだろう・・あのナイフ・・)
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