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これは氷の惑星アースと金の惑星ガイアの物語・・・。
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一方その頃・・・リーズ達はというと。 

「なぁ・・あのおじさん なんだか怪しかったんじゃなかったか?」
一人の兵士が夕焼けの空を見、そう言った。
「まぁ・・そう言われれば」
「・・・でもさー。お前の大好きなあの臭い-」
そう言おうとする前に ばしっ となぐられる兵士。
「臭いとか言うな!あれは神聖なる食物なんだ!!あのおじさん、それを知っていたからこそ!!」
「はいはい・・」


それは数時間前。
ある一人の男性が南ゲートを抜けようとしていた。
「お前、見かけない顔だな?」
「こんなところに何しに来たんだい?」

用紙を差し出し、見せる男性。
「南ゲートの修復作業員の募集に応じてやって来た。住み込んで働けると聞いて一通りの荷物を持って来たのである!」
「そりゃ助かるねぇ! この間の事故からずっと修理してるんだけどまだ動かないんだよ」
「そうであったか・・」
「あんた丁度いいときに来たもんだな」
「規則なんで。 その荷物、検査させてもらうぜ」
渋々 男性は5、6歩下がった。
「かてぇな・・お・・・な・・・・」
「どうした-」
目の前には前々から二人が良く話題にしていた代物が。
しかし、それは話題ではなく口喧嘩のような気がするのだが。
「ぎ・・ギサールの野菜のピクルス!!く・・臭・・」
「臭いとか言うんじゃない!それは神聖なる食物だ!!」
「・・・はぁ・・」
いつもいつもそう言われ 相棒に圧倒されるのだ。
そこまで何故、ギサールの野菜に萌えてるのか・・。
「わかった、わかった、もう行っていいよ・・・アレが好きな人、たくさんいるんだね・・」
そう言いながらゲートパスを渡す兵士。
男性の後姿を見、呆れ果てていたのであった。

(姫様の名案・・最高であった!)
そう言いピクルス入りの袋をゴソゴソさせる。
小さい鳥がスタイナーの方に降り立った。
小さい鳥は冷たく、全体的に凍り付いているかのようだ。
無に値する変化よ・・我の前に解き放たん・・
小さな鳥が呪文を呟くと・・?

「・・・ふ~。風が気持ちいい!・・・でもこの臭い、頭が割れそうだわ」
その袋からひょこっとでてきた少女。
「ありがとう!リーズさん!」
小さな鳥に対し、そう言い放った少女-否ダガー。
『いやぁ・・それほどでもないですよ?ただ・・・・・・・』
「「ただ?」」
恥ずかしそうに呟くリーズ。
『・・戻らないんですよね』
「は?」
「今・・なんと?」
『元の姿に戻らないんですよ』
その言葉にどぎまぎする二人。
「・・そ・・それはそれで・・」
「・・それって魔法とかは」
『魔法は使えますから大丈夫です!』
小鳥状態のリーズは微笑させる。
(元の姿に、戻らないとなれば・・フレア・・サクになったのですかねぇ・・)
あれになるのは緊急事態の場合のみ。
霧耐性のネックレスをつけていてもそんな状態になると・・。
(これは・・バッシュも目覚めるのは早いかもですね・・・あまり好意的じゃないけど・・)

まぁそれはそれで、あれはあれで。
『じゃあ行きましょうか!』
「出発進行~~っ!!」

車両は静かに進み出した。
これに乗って直通でアレクサンドリア領土だ。
この時、ちょうどよくリーズは元の姿に戻っていた。

「・・ちょっと気が抜けたみたい。」
「・・それはそうでありましょう。リンドブルムからここまでの旅、楽ではありませんでした。モンスターとの 戦いにおける、白魔法での助け。チョコボの森での図々しいモーグリに対する毅然たる態度。極めつけはあのピクルスを用いた作戦であります!!姫様の行動力には感服-」
「・・スタイナー、その呼び方、直さないと駄目ですよ~?」
「・・あなたは何もしなかったでしょう?リーズ殿」
否、リーズはもはやこのルートの前々まで空を飛び観察していた。
どのように行けば簡単にアレクサンドリアに着くか。
「時間帯、交通手段全てを使い、トレノへ行けば ある人に会えるんですよね?」
「ええ・・・」
それこそが最大の山場。
それこそが唯一王宮に繋がっている道。
「トット先生に会えれば、すぐに王宮へ入れる!」

その時 リーズが頭を抱えた。
「・・・・っ」
まだ出てくるのは早い・・!
『多分、リーズ あいつが目覚めたからよ?』
その声にびくりとなる。
まさか!!
『私とサクリティス・・私たちは相反そして惹かれる生命・・』

ふわりと風がなびいた。

『ごめんなさい・・でも・・あんたたち二人とももう限界よ?』
知ってます・・。でも・・。
『大丈夫。後の事は私たちに任せて寝てなさいって』
・・・殺さないで・・。
『そんなこと、サクでもない限りしないわよ!ささっ 早く!』

「リーズ殿?」
「リーズさん・・大丈夫?」
その声に惹かれ、目覚めた『氷の天使』。
「大丈夫に決まってるじゃない」
「「・・・・へ?」」
「あ~・・なんか私変なところでテンション上がっちゃった?」
これはリーズなのか?
こんなハイテンションなリーズを見たことが無い二人はおろおろとするばかり。

「・・・あのー・・」
「はい?えっと・・たしかダガーさんだったよね?」
「・・記憶喪失・・?」
「改めて初めましてっ!私 リーズの中にいたヴァシカルっていうの!バッシュって呼んでね」
「・・・二重人格?」
「・・違うわよ・・。ただ、リーズの負担が大きくなったり 危機が迫ったりしたら私が代わりに負荷するっていう感じね」
「ということはリーズさんは-」
「ぐっすり眠ってるわよ。あまり眠っていなかったみたいね」
「はぁ・・」

やる気を見せる『影』の存在。
それはちっぽけに見えても真実は大いなる存在ガーディアンフォースと表記されている。


 

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