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これは氷の惑星アースと金の惑星ガイアの物語・・・。
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炎に包まれたアレクサンドリアの城下町。
そこを己のテリトリーのように歩き回る霧の魔獣。
そんな魔獣たちに囲まれた二人の騎士がいた。


二人とも傷ついており、疲れきった顔をしていた。
「大丈夫か…? ベアトリクス」
「ええ、私なら大丈夫です。 しかし…」
女騎士ベアトリクスは困惑していた。
敵は目の前に五体。しかも一匹一匹が強力な攻撃を仕掛けてくる難敵だ。
ここで食い止めなければいけないのだが…例え、一度城へ引き返したという選択肢をしても大量の敵がいることはここにいても想像できる。
ちらりとベアトリクスはスタイナーを見る。
(スタイナーもかなり負傷している。 私の回復魔法でも…二人分はきつい…)
最悪のパターンを想像している刹那。
「ベアトリクス!」と、スタイナーはベアトリクスに対し声をかける。
「お前と言葉を交わせるのは、もしかするとこれが最期になるかも知れんぞ!」
「もとより覚悟は出来ています!」
そういうと、ベアトリクスは目の前にいた魔獣を愛用している長剣でなぎ払う。
刹那。
「ベアトリクス、後ろ!」
スタイナーの叫び声に、ベアトリクスは後ろを振り返る。
そこにはベアトリクスを文字通りに潰さんとする魔獣たちの姿があった。
時が止まったかのように目を見開くベアトリクス。
そしてそこから大量の土煙が舞い上がる。
「ベアトリクス!!!」
スタイナーは悲鳴を上げる。
先程のベアトリクスと交わした言葉をふと思い出してしまった。
(違う…違うのだ…。 「最期」はこんなのでは…)
呆然とするスタイナー。絶望に浸りそうになった刹那。
何かが土煙から天空へと飛び出した。
それは黄金の星のようなもの。否、違う。
竜だ。
黄色く輝く身体、両腕には翼のような毛が覆っており、長い尾が蠍のように上に曲がっていた。
その長い尾からばちばちとした音がし、どぉんと強大な雷が魔獣に打ち込まれる。
文字通り離散する魔獣達に対し、スタイナーは呆然としていた。
そんな男騎士に対し、「大丈夫かよ、おっさん」とスタイナーにとっては何か懐かしい声が聞こえてきた。
「お前達は…」
土煙から出てきたのはジタンと以前一度だけ面会したことがある少女フレイア。
「お姉さんも無事だよ。 ね、サンドラ」
先程の竜はフレイアに対し、こくりと頷く。
ベアトリクスは後ろに乗っており、スタイナーは潰される前に竜に救われたのだとそこで始めて理解した。
「ありがとう、サンドラとやら」
お礼を言いながら竜サンドラから降りるベアトリクス。
恥ずかしがり屋なのか、サンドラは『…いや…いい…』と小さく呟いた。
その声は幼げな少年のような大人びた青年のような。
「ごめんね、サンドラ。 急に召喚しちゃって」
『…大丈夫。 …暇だったから』
「ふーん。 でもそれ、この前も召喚した時言ってなかったっけ?」
『…たまたま、だ』
「まぁこっちとしては嬉しい限りだけどね」
『でも、もう帰る。 ここは嫌だ』
「ん…どうして?」
『…天地が歪んでる…』
そう言うと、サンドラは光り輝き、消えていってしまった。
(天地が歪んでいる。 地には「あの人」のことだと推定すると…天は…?)
考えふけるフレイアに、ジタンは声をかける。
「どうしたんだ? フレイア」
「う…ううん。 なんでもない。 城へ行かないと!」
「そうだったな。 ベアトリクス達はどうする?」
「私達はここで魔物を足止めしなければ…」
「いや、自分達も一度城へと戻ろう」
感情にひた走るベアトリクスに対し、スタイナーは冷静に言った。
理解が出来ないベアトリクスは「どうして…」とスタイナーに問いかけた。
「自分達が無理をしたら結果的に城まで魔物に攻め込まれる可能性が高い。 それにベアトリクスだって限界がある」
「私は大丈夫です!」
「大丈夫じゃないから、咄嗟の判断も鈍ってサンドラに助けられたんじゃないの? お姉さん」
「それに4人でいればそれすらもカバーできるし、ベアトリクスの専売特許の回復魔法もフレイアは使えるからな。 一度戻って戦闘態勢整えた方が良いんじゃないか?」
3人に説得され、ベアトリクスは溜息をついた。
「…仕方ありませんね…一度戻りましょうか」

――――――

ジタン達がアレクサンドリア城に向かう同時刻。
一足先にシガンとエーコはヴァシカルに乗って城前の広場に辿り着いていた。
シガンとエーコを降ろしたヴァシカルは、その姿のまま城下町の方へと戻っていった。
そんな後ろ姿をエーコは見つめ続ける。
シガンは軽い足取りで城の中へと向かっていく。
それを追いかけながら、エーコはシガンに「どうしてリーズは戻っていったの?」と問いかける。
「やるべき事があるからだ」
「…やるべき事?」
「一つはフレアのチカラの放出をとめるため。 無駄にチカラを使いすぎているからな。 そしてもう一つは、あの黒竜を沈ませる為」
「バハムートを!? そんなこと出来っこない!」
エーコのその言葉にシガンはぴたりと足を止める。
「バハムートは最高峰の召喚獣なのよ! フレアという子もリーズっていう女の人もどんな能力があるかは分からないけど…無理なものは無理なのよ!!」
「我らを甘く見るな」
シガンはエーコに冷たい一言を浴びせる。
そんな冷静沈着なシガンに対し、エーコは抵抗する。
「貴方は何者なの…? ううん、貴方だけじゃない。 貴方もフレアもリーズもフレイアも…! まるで私達召喚士とは違う…」
抵抗してくる小さき者に、シガンは溜息をつく。
「…今はそんな事を言っている場合ではないだろう? もう時間がないのはお前もわかっている筈だ。 この機を逃したら、この城は…」
「分かってるけど…。 でも、この城や町が救われて決着がついたら…教えてくれるよね?」
「…ああ。 教えてやる」
そう言い、シガンは再び歩み始めた。
エーコも追いかけるように早足で歩く。

城の中にはいると、二人の目に飛び込んできたのは、広間に倒れている一人の女性。
「ダガー!」
気を失っていたのか、ダガーはゆっくりと目を開ける。
「ん…シガンさん…エーコ…?」
「大丈夫のようだな」
シガンの声に安心したのか、ダガーはゆっくりと身体を起こした。
「何があった?」
「それが…」と、シガンにフレアの豹変振りを伝えようとした刹那。
突然、ごぉぉん と、大きな鐘の音が鳴った。
ある筈のない鐘の音にダガーは戸惑う。
刹那、がしっとダガーの手を握るエーコ。
「…エーコ!?」
「召喚士が呼ばれている。 行こう、ダガー!」
「え…ちょ…」
何かを言おうとするがエーコが引っ張ってくる力が強力で抵抗すら出来ない。
訳も分からず従うしかないようだ。

そんなエーコ達を見ながら、シガンは溜息をついた。
そして、シガンはゆっくりと先程の広場へと引き戻っていったのである。


訳も分からず頂上に辿り着いたエーコとダガー。
だが、いつも見ているような頂上ではない。
なにか祭壇のような建築物が出来上がっており、そこに登るらしい階段も出来上がっていた。
まるでいつもそこにあったかのように…。
エーコに引っ張られるがまま、祭壇に登るダガー。
刹那、エーコとダガーの周囲に不思議な光があふれ出す。
「ダガー! この光はね、あたし達召喚士の運命の光なのよ!」
「…運命の…光?」
未だに戸惑うダガー。戸惑いながらも、何かを成し遂げなければいけないという使命感が少しずつ出てくる。
周囲は赤と黒に覆われており、遠くからは獣の遠吠えが聞こえる。
「この光こそが4つの宝珠に隠された力なのよ! この光がね、召喚士の周りに現れた時、その召喚士は聖なる召喚獣に呼ばれているの! 召喚士の運命を全うしなければ!」
「でも私…。 どうしたらいいか分からないわ…」
「大丈夫! エーコの言う通りにして! まず手を合わせるのよ!」
エーコの小さな両掌を重ねるように合わせてみる。
「そう! そして、心の中でこう呟くの」

『我らの守護神よ。 大いなる守護神よ。 此の地の光が途絶えし。 此の地に闇が訪れし。 我らの守護神よ。 聖なる守護神よ。 神に仕ふる者の祈りを聞き届けたまえ』

――――――

炎獣は悔やんでいた。
燃え盛る家々の中、足が身体が言うことを聞かなくなってきた。
目の前には全てを破壊尽くさんとする黒い竜。
何かにマインドコントロールされているようだが、それを解除する術がない。
さらには、住民全てを「死」のチカラで別の場所に移動させたものの、それが足かせとなり、苦戦してしまう結果になっている。
炎獣は悔やんでいる。これではこの場を守りきれない、と。
諦めかけたその時。
何かが遠くから飛んでくる気配がした。
それは久しいような、懐かしいような氷の大鳥。
威嚇の電光石火が決まり、黒い竜は大きく怯んだ。
『全く、こんな所で一体なにをしてるんですか…!!』
怒り心頭の氷鳥に対し、いつもの声に炎獣は泣きそうになる。
『…すまない』
『こんな奴に苦戦までして、さらには「死」のチカラまで発動させて…。 お父様がお怒りを越えて呆れてましたよ…!!』
『…すまない…って…え…お父様…?』
『これで「あの人」まで来たら謹慎中の謹慎になりかねません。 ああ、可哀相なフレアさん』
『ちょっと待て…。 …父さんも来てるの?』
『大当たりです。 私も驚いたんですけどね。 依頼されて、色々と調査をしていたようです』
『…そう、なんだ』
『まぁ、怒られるのは後にして。 こいつをちょちょいと倒しちゃいますから。 もうこれ以上チカラを使わないで下さいね』
『…うん…分かった』
炎獣が大人しくなったその時だった。
遠くから溢れるほどの光が満ち溢れてきた。
一瞬、朝日かと思ったが違う。
城が大きな翼を広げていたのだ。
そしてそこから溢れんばかりの光線が放たれた。
その標的となったのが黒い竜。
黒い竜は逃げ戸惑いながらその光線から逃れようとする。
だが、その光線は途切れもせずに獲物を捕らえるかのように黒い竜に命中させていく。
聖なる光に囚われてしまった黒い竜は何も出来ずに離散する。
炎獣と氷鳥はその恐ろしい力を目の当たりにして、身構える。
それを察知したのかどうかは分からないが、大きな翼は炎獣と氷鳥まで伸びていく。
そしてその翼で炎獣と氷鳥を癒し始めた。
炎獣と氷鳥はそんな行動に対し、戸惑いながらも目を瞑ることにした。

――――――

それを静かに見ていた愚者は微笑んでいた。
「美しい。 美しいよ。 あれが伝説の召喚獣、アレクサンダー。 その輝く翼で全てを守る存在…」
愚者は静かに微笑した。
「そして、聖騎士オーディーンと対峙しても尚、怯むことがなかった炎の獣。 さらには最初は興味がなかったけど、恐ろしいチカラで全てを凍りつける氷の大鳥。 バハムートすら凌ぐ3つの力…僕は君たちをずっと待っていたんだ。 君たちを迎えに魔法の馬車を呼んでおいたよ。 気に入ってくれると嬉しいけどね」
そして愚者は魔法の馬車を呼ぶ為に手を天に伸ばす。
「さあ、来い。 インビンシブル!」
その掛け声と共に天空が突然光りだした。


癒され続ける炎獣と氷鳥。
暖かい声。そして…。
刹那、何かどす黒い気配を感じて、炎獣は天を見上げた。
そして氷鳥を翼の外へと頭突きで蹴飛ばした。
ひゅん、と地表に落ちていく氷鳥。
空は紫の輝きを増す。そしてそこから巨大な眼が現れ、眼から発せられる怪しい光線がアレクサンダー、そしてその中に包み込まれている炎獣へと注がれる。
怪しい光線の影響なのか、ぼろりぼろりと崩れていくアレクサンダー。
そしてそこからぽとりと落ちてきたのは、すっかり幼くなってしまった少女の身体。
「フレア!!」
シガンはそれを見ていた。咄嗟に小さくなってしまった愛娘の身体を抱きかかえる。
ぎゅっとシガンはフレアを抱きしめた。
刹那、シガンの口から咆哮が上がった。
そしてその瞬間、シガンから強力な「氷」が一直線に天に届かんばかりに駆け巡る。

――――――

すっかりぼろぼろになってしまったアレクサンダーの祭壇にいた二人の召喚士。
刹那、「氷」が一直線に、アレクサンダーを真っ二つにするかのごとく直線に駆けていく。
「な…なにこれ…」
動揺するエーコに対し、ダガーの「エーコ! 大丈夫!?」という声が聞こえた。
「うん…大丈夫だけど…」
上から、べきべきと何かが形成されていく音がした。
エーコもダガーも思わず上を見る。
赤い眼が、エーコとダガーを見下ろしていた。
恐怖で、思わず後ずさりするエーコとダガー。
『ダガー! エーコ!』
ダガーにとって懐かしい声が聞こえた。
「バッシュさん!?」
『早く乗って!!』
訳も分からなかったが、ここにいるのは危険だと察知して、エーコとダガーはバッシュの声の通りにする。
先程の「氷」が形成されるのを見ながら、旋回するバッシュ。
「バッシュさん、あれは何なんですか…?」
『まさか「あの人」が直々に来るとは思わなかったけど…。 あれは…』

――――――

「なんなんですか、あれは!」
城下町の端、城との境界線にいたジタン達。
すっかり「氷」に覆われた城を見て、ベアトリクスは悲鳴を上げた。
「アレクサンドリア城が…氷に覆われている!?」
ジタンは、ふとフレイアを見た。
いつもは余裕綽々しているフレイアが珍しく身震いしているのだ。
「…フレイア?」
「あれは…まさか…そんな…」
「フレイアは知っているんだな…?」
ジタンの声に、フレイアはこくりと深刻そうに頷く。
「あれは…氷樹の主」
「氷樹の…主?」
「うん…。 私達の…世界の神様」
「私達の…世界?」
「…うん」
フレイアの驚愕の発言にジタンは呆然とする。

――――――

『正式名はリヴァエラ=リヴァイス。 氷樹惑星アースという世界の王。 つまりは神でもあり、主でもある存在』
フレイア同様の説明をしているバッシュ。
「そんな人が何故…」
『恐らくは怒っているのでしょうね。 大切な曾孫に対して、あんな事をされたのだから』
ぺきぺきと形成されていく身体を見て、バッシュは溜息をついた。
「曾孫って…フレアの曾お爺様ってこと!?」
『そういう事。 …そろそろ攻撃に移るようね…』
そう言うと、バッシュは旋回するのをやめ、地表へと降りることにした。

――――――

氷樹の主は天空を見つめた。空に、何かある。
忌々しいそれを落とす事にした。
身体を蛇状にし、形成する。
天に向かって、獲物を飲み込む大蛇のように一直線に獲物を掴み取る。
だが、地に落とすことは出来そうにもないことをそこで理解した。
やはり、この世界ではこれ程の力しか出ない、か。
仕方、ないなぁ…。
そう思い、掴んでいた口を離し、威嚇用に強力な氷のブレスを吐いた。
それが効いたのか、空にあった物体は彼方へと消えていってしまった。
ふと、フレアの事が心配になった。
行かなければ。そう思い、氷樹の主は地表へと歩みを見せる。

――――――

急いで城の広場に来たジタン達。
そこにはすっかり小さくなったフレアとそれを抱えているシガンの姿があった。
「シガンおじさん! フレアお姉ちゃん!」
ぱたぱたとフレイアはシガンの傍に駆けていく。
小さくなってしまったフレアを見て、思わずフレイアは「うわぁぁん!」と、泣いてしまった。
「ごめんなさい! お姉ちゃん! ごめんなさい!」
わんわん泣くフレイアに対し、少し冷静に「命に別状はない…。 …大丈夫だ」と慰めるシガン。
「…申し訳ありません、シガンさん」
広場にエーコとダガーを降ろしたリーズは思い責任を感じ、シガンに対し謝罪する。
「守る筈の私が逆に守られてしまった…。 こんな私なんて…―」
【仕方ないさ。 皆、独断的にだけど頑張ったのだから】
頭に響き渡る声。若い男の声だ。
そこにいる全員がその人を見つめた。
真っ白な長い髪に、赤い瞳が特徴的で、白い服を着ている男。
(これが…氷樹の主…)
ごくりとジタンは唾を飲み込む。
そんな人間の様子など見向きもせずに氷樹の主はシガンに歩み寄る。
【フレアを見せて】
「…ああ…」
シガンはそういうと、抱きかかえていたフレアを氷樹の主に渡す。
抱きかかえるだけでも分かるのか、数秒で【…うん…】と頷いた。
【フレアは頑張りすぎたみたいだ。 少なからずはあの光線の影響はあるものの、「封印」には影響はない】
「封印」という言葉に、シガンはほっと胸を撫で下ろす。
【でも、このままフレアを放って置くわけにはいかない】
「…帰るのか?」
【ああ。 でもお前もだぞ】
「分かっている、が。 こいつらはどうするつもりだ」
そう言い、シガンは後ろを見た。
ジタンやエーコ達はびくりと身体を震わせる。
「彼らは私達に相当以上に関わってしまった。 しかも…私達の事をフレイアとリーズは少しながらも話したようだ」
【別に「契約」上の影響はない。 それに彼らと私達の目的はだいたい一致している。 フレイアには引き続き、「契約」の遂行を行なってもらう】
「…いいの?」
先程まで泣いていたフレイアが呟く。
【但し、「契約」の事は話さないように。 それだけはトップシークレットだから】
「うん…分かった」
【リーズ。 お前はどうする?】
氷樹の主の問いかけにリーズはびくりと身体を震わせる。
「私は…」
ぼろぼろになってしまった相棒を改めて見る。
そして、決意した瞳で氷樹の主を見た。
「残ります。 残って、彼らを守りたい。 きっと…フレアならそうする筈ですから」
リーズのその言葉に満足気に微笑む表樹の主はこくりと頷く。
【そうか…。 分かった。 じゃあ私達は帰ろうか】
そう言うと、氷樹の主とシガンは光り輝き、消え去っていった。

嵐のように去っていった神に対し、呆然とするしかない7人。
ふと、空から何か白いものがふわりと降ってきた。
「これは…雪か?」
「ええ。 恐らくは強力な冷力でこの場の環境も歪んでしまったのでしょうね」
リーズはそう言い、溜息をついた。
長い長い夜がもうすぐ明けようとしていたが、白い輝きに覆われ、人々は時間が一時的に分からなくなったほどだったという。

 


 

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